地域貢献プロジェクト始動
世界柔道Vの大野・丸山両選手 天理市民やファンとふれ合い
天理大学OBの二人のトップアスリートの発意で実現――。
2015年の「ラグビーワールドカップ(RWC)」で日本代表として活躍した立川理道選手(29歳・但八分教会みちのり布教所ようぼく・クボタスピアーズ所属)と、16年のリオデジャネイロ五輪柔道男子73キロ級金メダリストの大野将平選手(27歳・大原大教会ようぼく・旭化成所属)が、先ごろ「天理市スポーツ政策特別顧問」に就任。これを受け、「天理トップアスリート地域貢献プロジェクト」が進められるなか、7日、同プロジェクトの初イベントとなる「天理大学柔道部公開練習」(天理市主催)が同大柔道場で行われた。当日は市民をはじめ市外や県外から、約200人の学生や柔道ファンらが集まった。
同プロジェクトは「天理市のために何かできれば」との立川・大野両選手の思いからスタートしたもの。各イベントの主催は天理市で、市と「包括的連携に関する協定」を結び、文科省の「私立大学研究ブランディング事業」の採択も受けている天理大が、全面的にバックアップする。
その中で、天理大が優秀な成績を収めている競技のうち、柔道、ラグビー、野球、ホッケーをピックアップ。これら4種目の選手や監督から直接指導が受けられる公開練習やスポーツフェスタを随時実施していくことで、スポーツの振興や地域の活性化などを目指していく。
〝王者〟と組み手体験
7日、同プロジェクトの初イベントとして「天理大学柔道部公開練習」が行われ、市民はもとより愛知、岡山など遠方から足を運んだ柔道ファンなど約200人が集まった。
はじめに、天理大柔道部の練習を見学。この後、先般の「2019世界柔道選手権東京大会」73キロ級で優勝した大野選手と、同66キロ級を制した天理大OBの丸山城志郎選手(26歳・ミキハウス所属)が登場した。
並河健・天理市長のあいさつに続いて、丸山選手が「皆さんの応援が力になって、世界選手権で優勝できました。今日は皆さんと柔道を通して楽しく過ごしたい」と話した。
一方、大野選手も、11月の「グランドスラム大阪」には、「ぜひ応援に来てください」と呼びかけた。
引き続き、大野選手が、得意の「内股」「大外刈」、さらに「背負投」といった一流の技を披露した。
さらに、参加者たちは、「内股」「大外刈」「背負投」「大内刈」の四つの技に分かれて、同部員から技の掛け方や投げるタイミングなどの指導を受けた。
最後に、大野・丸山両選手を囲んで記念撮影が行われると、子供たちに大きな笑顔が広がった。
この日の様子は、新聞・テレビなどの一般メディアでも報じられた。
並河市長は「同プロジェクトは、天理の四つの〝スポーツの柱〟が手をつなぎ、一緒に天理を盛り上げていく良い機会になると思う。その気運を、来年の東京オリンピック・パラリンピックにつなげていきたい」と語った。
今後の開催スケジュールは以下の通り。
○9月29日= 天理大ラグビー部公開練習 親里競技場
○11月2日(土) 天理大ホッケー部公開練習 親里ホッケー場
○11月30日(日) 天理大野球部公開練習 天理大白川野球場
○12月開催日未定 スポーツフェスタ 柔道&野球
○令和2年1月19日(土) スポーツフェスタ ラグビー&ホッケー
公開練習の様子をWEB動画で紹介
同イベントの様子は天理教ホームページ「信仰している方へ」の「視て感じる天理教WEB動画」でも公開中。下記URLからアクセスできる。
視て感じる天理賞WEB動画
天理時報2019年9月22日号 掲載
- 子供に組み手を教える丸山選手(同)
- 大野選手の技に目を輝かせる子供たち(7日、天理大学柔道場で)