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vol.23 〝ななめの関係〟をつくる

金山 元春天理大学教授
本部直属淀分教会淀高知布教所長


青年期に入ると、それまで当たり前のように受け入れてきた親の価値観や世の中の常識に疑問を抱き、自分なりの考えや価値観を模索し始めます。
この時期の発達課題は、「私はどんな人間なのか?」「私らしい人生とは?」「何をして生きていくのか?」といった問いに向き合うことで、〝アイデンティティー(私らしさ)〟の確立に取り組むことです。
その過程においては、進学先や就職先など、具体的な進路選択に迷うこともあります。
親からすると、あれやこれやと口を出したくなりますが、その子ができるだけ自分で考えて、自分で行動する機会を与えることが大切です。なかには、親にとっての理想の人生を子供に期待したり、親が果たせなかった夢を子供に託したりすることもあるかもしれません。しかし子供の人生は、その子のものです。人生の先輩としての助言や提案は必要でしょうが、それが押しつけにならないように気をつけましょう。
実際には、「親がそうしろと言ったから」「父も兄も○○だから」などの理由から、「私は○○になる」などと早々に結論を出す青年もいます。
それが間違っているわけではありませんが、青年には「○○として生きることの意味」についてじっくりと考えたり、「自分は○○に向いているのだろうか?」と自問自答したりする時間を大切にしてほしいと思います。そうした経験が、その後の人生において自らを支える〝私らしさ〟の軸をつくってくれるからです。
親はそのことを信じて、青年期に生じる子供の迷いや揺れに付き合う覚悟が必要です。ただし、そうした葛藤を反抗的態度として子供が表現すると、親だけでは抱えきれないことがあります。
そこでおすすめなのが、親のような縦の関係でもなく、友達のような横の関係でもない、少し先を行く先輩との〝ななめの関係〟をつくることです。縦の関係では意地を張ったり、横の関係では格好をつけたりしてしまうことも、ななめの関係では素直になれることがあります。
教内には、学生会や青年会、女子青年など素敵な先輩と出会える機会がたくさんあります。青年たちを、こうした出会いへと導いてやってください。

天理時報2019年11月3日号掲載