3年ぶり 日本リーグの頂点に-天理大学ホッケー部男子-
天理大学ホッケー部男子は10月20日、国内最高峰のチームが日本一を争う「高円宮牌2019ホッケー日本リーグ」の決勝戦で、岐阜朝日クラブBLUE DEVILSと対戦。接戦を制して、3年ぶり3度目の優勝に輝いた(写真)。
数年前から、ホッケーの試合時間が30分の前後半制から15分の4クオーター制へと移行。穴井善博監督(31歳)は、その影響について「試合の流れが早くなり、ハードなゲーム展開が増えた。ゲームを支配するにはディフェンスの強化が必要と感じた」と話す。
例年、攻撃型チームとして戦ってきた天理大だが、今年はディフェンススキルを強化。守備陣はもちろん、攻撃的なポジションの選手も、前線から相手にプレッシャーをかける「プレス」の習得に努めてきた。
日本リーグのレギュラーステージは4月13日に開幕した。LIEBE栃木との初戦を3‐4で落とし、黒星スタートとなった天理大。穴井監督は「課題が浮き彫りになった試合」と振り返る。
リーグ戦中もディフェンス強化に努めるなか、6月末の第4節で成果が見え始め、守備で何度もピンチを切り抜けた。ここから2連勝するなどしてリーグを3位で終え、ファイナルステージへの進出を決めた。
ファイナルステージ初戦では、今年0勝2敗と負け越しているLIEBE栃木と対戦。天理大は開始1分に先制すると、相手チームの猛攻をディフェンス陣の好セーブでしのぎ、2‐1で勝利。決勝戦へコマを進めた。
決勝の相手は、レギュラーステージ7勝1敗2分で1位の岐阜朝日クラブ。
先制を許した天理大は第2クオーターの終了直前、永吉拳選手(1年)がドリブルで持ち込み、同点に追いつく。
第3クオーター開始直後にも、ゴール前の混戦から得点を決めて逆転すると、必死のディフェンスで1点差を守り抜き、3年ぶり3度目の日本一の座についた。
穴井監督は「ファイナルステージの相手はどちらも強かったが、レギュラーステージでの負けをしっかりと分析して臨んだことで、自分たちのホッケーを貫き、接戦を制することができた。選手たちの1年間の成長が感じられる、素晴らしい戦いだった」と話した。
同部は11月2日、「天理トップアスリート地域貢献プロジェクト」の関連イベント「天理大学ホッケー部公開練習」(天理市主催)を実施。市民と交流した。
天理時報2019年11月17日号 掲載