四半世紀ぶり 西日本V-天理中学校柔道部男子-
天理中学校柔道部男子は先ごろ、広島県の廿日市市スポーツセンターで行われた「西日本少年柔道大会」中学生男子の部に出場。団体戦で24年ぶり2回目の優勝に輝き、個人戦でも優勝を勝ち取った(写真)。
8月末の大会を終え、勝負強さが持ち味の森雄大主将(2年)のもと、新たなスタートを切った同部。
練習では、フィジカルの強化を重視。今年建て替えられた柔道場に、新たにロープが備えつけられ、綱登りなどをメニューに組み込んだ。
迎えた同大会。昨年は決勝トーナメントで1回戦負けを喫している。今年のメンバーには1年生が多いことから、「あくまでも来年を見据え、経験を積むための大会」と位置づけて臨んだ。
ところが天理中は、快進撃を見せる。予選リーグを2勝0敗で難なく勝ち抜き、決勝トーナメントへ進出すると、初戦を4‐0で勝利。続く広島の名門・崇徳中学校も、2‐0で下した。
準決勝では、先に2本を奪われたが、ここから中堅の森主将と、大将の瀬川賢豪選手(1年)が一本勝ちで2‐2の同点とし、代表戦へ。天理中代表の邊方寿希選手(同)が「小外掛」で「技あり」を奪うと、そのままリードを守って勝利した。
決勝も再び代表戦にもつれ込んだが、森主将が2階級上の選手にもひるまず技を仕掛けていく。試合終了5秒前、相手の技に合わせた「払腰返」で「技あり」を奪い、勝利を手中に収めた。
結果、天理中は24年ぶり2回目の優勝。また、個人戦66キロ級に出場した森主将は、決勝を含む5戦をすべて「一本」で勝ち上がり、優勝を果たした。
福田敬士監督(30歳)は「試合ごとに成長する選手の姿に驚いた。来夏の全国大会に向けて、さらに稽古に励んでもらいたい」と話した。
森主将は「選手一人ひとりが自分の役割をしっかり果たした結果だと思う。次の大会でもそのことを忘れず、勝利を重ねたい」と話していた。
天理時報2019年12月15日号 掲載