3年ぶり選抜大会優勝-天理高校ホッケー部男子-
天理高校ホッケー部男子は、昨年末に岐阜県各務原市の川崎重工ホッケースタジアムなどで行われた「全国高校選抜ホッケー大会」を勝ち抜き、3年ぶり11回目の頂点に立った。
昨年1月に発足した新チームには得点力の高い選手がそろう。夏のインターハイ、秋の国民体育大会では、ともに決勝で敗れたことから、今年度最後となる選抜大会での「優勝」を誓って試合に臨んだ。
初戦を9‐0と圧勝すると、2回戦は近畿の強豪・伊吹高校(滋賀)と対戦。試合は1‐1で延長のシュートアウト戦(SO戦)へもつれ込んだが、キーパーの大場陽成選手(3年)が4連続セーブの好プレーで勝利した。
続く山梨学院高校戦は2‐1の僅差で制し、横田高校(島根)との準決勝へ。この試合でも激しい攻防が繰り広げられ、再びSO戦となる。3選手が連続でゴールを決めた天理高は、キーパーの好セーブも重なり3‐1と勝ち越し。決勝へとコマを進めた。
今市高校(栃木)との決勝戦。開始2分に先制点を奪われたものの、すぐに反撃し、10分には同点ゴールに成功する。
しかし、その後は相手の多彩な攻撃に防戦を強いられる。1‐2のビハインドで前半を終えたところで、松尾佳彦監督(40歳)は「受け身にならず、ポジティブにプレーしよう。自分たちらしさを忘れずに攻めていこう」と選手を鼓舞し、フィールドへ送り出した。
後半、徐々にキレのいい動きを取り戻していく天理高。47分に千葉友貴選手(同)がリバースシュートを決めて同点に追いつくと、チームは勢いに乗り、50分にも田中翼選手(1年)がゴールを決めて逆転に成功。このままリードを守り抜いた天理高が、3‐2のスコアで3年ぶり11回目の優勝に輝いた。
藤原拓馬キャプテン(3年)は「決勝で続けて負けていたので、最後に優勝できて、とてもうれしい。これまでは負けているときに焦りが生まれ、自分たちのプレーを見失いがちだったけれど、今回はその反省を生かし、落ち着いてプレーできたと思う。次のチームには、ぜひ3冠を狙ってほしい」と話した。
天理時報2020年1月19日号 掲載