地域貢献プロジェクト-天理大学生ら4種目で市民と交流-
昨年、天理大学OBの立川理道選手(30歳・但八分教会みちのり布教所ようぼく・クボタスピアーズ所属)と大野将平選手(27歳・大原大教会ようぼく・旭化成所属)という、天理を代表する二人のトップアスリートが「天理市スポーツ政策特別顧問」に就任。これを受け、両選手監修のもと「天理トップアスリート地域貢献プロジェクト」が進められ、9月の「天理大学柔道部公開練習」(天理市主催)を皮切りに、ラグビー、野球、ホッケーの4種目の公開練習を実施。その集大成となる「TENRIスポーツフェスタ」(天理市主催)が19日、天理大学体育学部を会場に開催された。当日は、市民はもとより市外からもクラブチームや家族連れなど約400人が集まった。
〝スポーツフェス〟で締めくくる
同プロジェクトは、「天理市のために何かできれば」との立川・大野両選手の思いからスタートしたもの。各イベントの主催は天理市で、市と「包括的連携に関する協定」を結び、文科省の「私立大学研究ブランディング事業」の採択も受けている天理大が全面的にバックアップしている。
その中で、天理大が優秀な成績を収めている競技のうち、柔道、ラグビー、野球、ホッケーの4種目について、選手や監督から直接指導が受けられる公開練習をそれぞれ実施。スポーツの振興や地域の活性化などを目指してきた。
今回のスポーツフェスタは、同プロジェクトの今年度の集大成の場として、4種目が合同で体験イベントを行うもの。天理大ホッケー部OGで、現在はコカ・コーラレッドスパークスで活躍する湯田葉月選手らも応援に駆けつけた。
子供の笑顔あふれ
当日は、同大体育学部体育館で開会式。同プロジェクトをはじめ、スポーツフェスタ開催までの経緯説明の後、並河健・天理市長があいさつに立った。
並河市長は、あらためてプロジェクトに携わったクラブの関係者にお礼を述べたうえで、参加者に向けて「いろいろな競技のコーナーがあるので、積極的に参加し、選手の皆さんと触れ合っていただきたい。そして、その体験で得た良い刺激を自分の競技に生かしてほしい」と呼びかけた。
続いて、多忙のため会場入りできなかった立川・大野両選手のビデオメッセージが流された。両選手は、「今日は楽しんでいってください」と歓迎の言葉を述べた。
その後は柔道・野球のAコース、ラグビー・ホッケーのBコースの二つのコースに分かれて体験コーナーがスタート。
ラグビーでは、「ラインアウト」「タックル」「パス」「ステップ」の4種類のプレー技術について、学生が子供たちを指導。動作の説明をしたり、実際に一緒にプレーしたりするなどして交流を深めた。
一方のホッケーは、大きく年齢別にグループを分けて競技を紹介。子供たちは〝ミニスティック〟を手にドリブルやシュートを練習し、学生スタッフとのボールの取り合いでは、笑顔でボールを追いかけていた。
天理時報2020年1月26日号 掲載