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センバツ特集 攻撃編-天理高野球部-

既報の通り、天理高校野球部は3月19日に開幕する第92回「選抜高校野球大会」への出場を決めた。センバツ特集として、今年の同部の特徴を「攻撃編」「守備編」に分け、2週にわたって紹介する。

とっぷりと日が暮れた親里野球場。ライトの明かりを背に受けた選手たちの、バッティングの快音が響く  。
新チームの公式戦12試合の平均打率は3割7分6厘。秋季近畿地区高校野球大会決勝では、強豪・大阪桐蔭高校に12‐4で打ち勝つなど、爆発力のある打線を武器としている。
5年前に監督に就任した中村良二監督(51歳)は、バッティング面の指導を丹念に続けてきた。新入部員には学校生活に慣れる5月ごろ、その指導を始める。インパクトのタイミングや姿勢などの細かいポイントを、まずは座学で、次に中村監督自らが実演して教える。こうして基礎を学んだ選手たちは、長打者や巧打者など各自の特性に合わせ、さらに個別指導を受けていく。
「昔、中学生に教えた際に、ポイントごとに分けて実際にやって見せながら教えると、のみ込みがすごく早くなった」と中村監督。「あとは、どんなときも〝フルスイング〟。結果は振った後しか分からないので、まずは思いきり自分のスイングをするようにと伝えている」と語る。
チームの主軸は、一番打者の下林源太選手(2年)と主砲の山地裕輔選手(同)。
ミート力や長打力が高く、左右に打ち分ける技術も持ち合わせている下林選手。新チームではキャプテンに就任し、精神的にも大きく成長した。先頭打者の重圧を跳ね返し、チームを引っ張っていく。
また、秋の大会で四番を打った山地選手は、独特な〝縦振りスイング〟で長打を量産するスラッガーだ。
このほか、明治神宮大会で2試合連続ホームランを含む4安打8打点と大暴れした1年生の瀨千皓選手、同大会準決勝で1試合3ホームランの大活躍を見せた河西陽路選手(2年)など、センバツ大会でも強力打線に期待がかかる。
下林キャプテンは「一番バッターとして、初球からフルスイングをして相手にプレッシャーをかけていく。とにかく塁に出て、チームに勢いをつけたい」と。
山地選手は「秋の試合は納得のいかない結果だったので、この冬はスイングを鍛え上げてきた。センバツでは練習の成果を出しきり、『チームのために』を第一に考えて、勝利につなげていきたい」と話している。

天理時報2020年2月9日号 掲載