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25回目のセンバツ決定-天理高校野球部-

天理高校野球部に25回目の〝春〟。第93回「選抜高校野球大会」の出場32校を決める選考委員会が1月29日、オンラインで開催され、同部の出場が決定した。3月19日から兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開催される〝センバツ大会〟。昨年は決定後に大会が中止となったものの、2年連続出場を決めた天理ナインは、あらためて喜びを噛みしめた。

多くの報道陣が詰めかけた天理高会議室に、吉報が届いたのは午後4時ごろ。受話器を取った竹森博志校長は「大変光栄に存じます。ありがたくお受けいたします」と返事した。
竹森校長は、すぐさま選手たちが待つ親里野球場へ。「出場おめでとう。県や近畿の代表としての自覚や謙虚な気持ちを忘れず、全力プレーで多くの方々に勇気、感動、元気を届けてほしい」と激励の言葉を述べた。マスク姿の選手たちは、ガッツポーズをするなどして静かに喜びを表した(写真)。

まずは甲子園で1勝

昨年、同大会への出場が決まっていたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて大会は急遽中止となり、その後の夏の甲子園大会も中止となった。
夏の甲子園大会の代替措置として行われた交流試合を終えると、内山陽斗キャプテン(2年)を中心に新チームがスタート。「秋季近畿地区高校野球大会」奈良県予選では、決勝でライバル智辯学園高校に8‐2と快勝し、県1位として近畿大会に臨んだ。
ところが、近畿大会では準々決勝で強豪・大阪桐蔭高校(大阪1位)に4‐11で敗退し、ベスト8止まり。一方、同大会の決勝では、県大会で下した智辯学園高が大阪桐蔭高を破って優勝した。
その後、雪辱を誓った同部は、ウエートトレーニングによる体づくりに注力。さらに、素振りや姿勢を意識した補球練習といった基礎練習を重点的に行うなど、プレーの基本を見直すなか、今回の吉報を受けた。

今年のチームは、身長193㎝から投げ下ろす140キロ台後半のストレートを武器とするエース・達孝太投手(同)をはじめ、投手陣が試合の流れをつくり、着実な攻撃で得点を重ねていくスタイルを持ち味とする。

中村良二監督(52歳)は「昨年、コロナ禍の影響で大会が中止になり、悔しい思いをした。選手たちのことを思うと、今回の出場決定は非常にありがたい。まずは甲子園で1勝することに集中して、恩師である橋本武徳・前監督(故人)の墓前で勝利の報告をしたい」と話す。
内山主将は「引退したOBも指導に携わってくださった。その先輩方にも、全力でプレーする姿を見てもらいたい。秋に敗れた大阪桐蔭高校に勝つまでは負けられない」と闘志を燃やしている。


なお、本大会の組み合わせ抽選会は23日に行われる。

天理時報2021年2月7日号 掲載