新チームとなった天理大ラグビー部は、〝関東の雄〟慶應大ラグビー部に36-19で快勝した。(5日、親里ラグビー場で)
新チームとなった天理大ラグビー部は5日、親里ラグビー場で開催された「2022ラグビースプリングカーニバルIN奈良」(主催=関西ラグビーフットボール協会)で、〝関東の雄〟慶應義塾大学と対戦。36-19で勝利した。
一昨年の「全国大学ラグビーフットボール選手権大会」で初優勝を果たした天理大。しかし、昨年は「ムロオ関西大学ラグビーAリーグ」での連覇を逃すと、大学選手権では関東の強豪・明治大学に4回戦で敗れ、全国16強でシーズンを終えた。
日本一に向けて再始動した新チームは、照井悠一朗キャプテン(4年)のもと、今春新たに42人の部員が加わり、総勢158人でスタートを切った。
今期初の〝関東勢〟との一戦では、早稲田大学、明治大と並ぶ関東大学ラグビーの強豪「早明慶」の一角である慶応大ラグビー部は、日本のラグビーチームのルーツとして知られる伝統校で、大学選手権3度の優勝の実績を持ち、「魂のタックル」と形容される堅守を特徴とする。
当日、親里ラグビー場には1千122人のラグビーファンが詰めかけた。
慶應大のキックオフで試合が始まると、前半11分に先制トライを許す。
天理大は27分、CTBマナセ・ハビリ選手(3年)が相手のパスミスのボールをハーフウエーライン付近で拾うと、約50メートルの独走トライを決めて逆転。その後は互いにトライを奪い合い、14-12で前半を折り返した。
後半開始早々、相手ボールを奪取した天理大は、ディフェンスの隙をついてボールを展開し、WTB豊田祐樹選手(同)がトライ。その後も2トライ、1ペナルティーゴールで得点を重ねると、堅いディフェンスで慶應大の攻撃を抑え、36-19で快勝した。
小松節夫監督(59歳)は「ディフェンス面での収穫はあったが、スクラムなどのセットプレーでは相手チームの動きに対応できず、アタックを継続できなかった。この試合で見つかった課題の改善に努め、来週、再来週と続く〝関東勢〟との試合でセットプレーの対応を確認しながら、チーム力を向上させていきたい」と話した。
照井キャプテンは「関東のチームに勝てて自信になった。昨シーズン逃した関西リーグ優勝と大学日本一を目指して、一試合一試合いい準備をして、天理らしいチームに仕上げていきたい」と意気込み身を語った。
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なお、天理大は現在「関西大学リーグ春季トーナメント」に出場中。12日に行われた3回戦では近畿大学を相手に43-19で勝利。7月3日の1・2位決定戦で、京都産業大学と立命館大学の勝者と対戦する。