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試合でフリースローが入らない


男子高校生
バスケットボール部所属


 中学生のときからバスケットボールを続けているのですが、練習では簡単に決められるフリースローが、試合では決まらないことに悩んでいます。本番でも成功させるには、どうすればいいですか?

 不安や緊張への対処は、スポーツ心理学の非常に大きなテーマです。
 あなたの悩みも、おそらくは試合での緊張によるものだと考えられます。緊張の度合いが強過ぎると普段通りに体が動かせなくなりますが、適度にコントロールできれば、通常より高いレベルのパフォーマンスを発揮することも可能です。大事なのは、その緊張状態を、あなたにとって一番ほど良い状態に持っていくことです。
 そもそも、スポーツの世界でミスを無くすことは現実的に不可能です。だとすれば、ミスをした後の対処など、自分にできることに集中してプレーに臨むべきです。対処方法が決まれば、実行するだけ。思い悩んだり、迷ったりすることも減ると思いますよ。

 ただ、やっぱり試合になると「外したらどうしよう……」と考えてしまいます。

 ラグビー元日本代表の五郎丸歩選手がキックする前の動作を知っていますか? あれは「プレ・パフォーマンス・ルーティン」といって、パフォーマンスの前に行う動作を緻密に決めておき、その動作を忠実に行うことだけに意識を集中することで、一定の心理状態をつくり出す方法です。スポーツ心理学的にも効果が認められています。
 プレーの“結果”を意識するのではなく、プレー前の〝動作〟に意識を集中させることで、緊張を味方につけることができると思いますよ。

回答者:スポーツメンタルトレーニング指導士(天理大学講師) 西田 円

天理時報2017年5月28日号掲載

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