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天・理・見・ど・こ・ろ・探・訪vol.11

復元されたガソリンカーの車両と、安堵駅のジオラマ

天理軽便鉄道の復元車両を展示(生駒郡安堵町)

 寒い日が続きますが、風邪などひいていませんか? 今回は天理市の西に位置する安堵町を訪ねました。

近鉄電車を平端駅で降り、町のコミュニティーバスで歴史民俗資料館へ。
 この資料館は、もとは明治20年に奈良県を大阪府から独立させて再設置へと導いた今村勤三の生家で、安堵町の歴史や伝統、民俗資料などを展示・伝承しています。

 安堵町といえば「灯芯ひき」。藺草の皮を剥いで、灯明や和ろうそくの灯芯となる髄の部分を取り出す技術のことで、館内には「灯りと灯芯」をテーマとする展示がありました(下写真)。現在は、その技術を灯芯保存会が伝え、古社寺の伝統行事に使われる灯芯を奉納しているそうです。

 また、別のコーナーでは、かつて安堵町を通っていた「天理軽便鉄道」に関する展示が目を引きました。この鉄道は大正4年に、新法隆寺―天理間で開業しました。当時の写真や資料に加え、車両の復元模型やジオラマも展示されています。毎年2月11日には、最終運行日(昭和20年2月11日)にちなんで「模型運転会」が開催されるので、鉄道ファンならば必見です。
 帰りに、青い壁が目印のかわいいパン屋さんで天然酵母パンを買いました。もちもちの食感で、噛むほどに優しい甘さが口中に広がります。

 歴史と文化を学び、昔の暮らしの一端を垣間見ることができた冬の一日でした。

いきいき通信