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天・理・見・ど・こ・ろ・探・訪vol.12


「清酒発祥の地」として知られる山あいの〝錦の里〟(奈良市菩提町)

木々の葉が色づき、日一日と秋の深まりを感じます。

今回は県内屈指の紅葉の名所、菩提山正暦寺にやって来ました。

JR奈良駅から、紅葉シーズンには臨時運行されるバスで約30分。駐車場には京都や大阪、遠くは広島ナンバーの車も止まっていて、大勢の観光客が訪れていました。

境内には約3千本のカエデが植えられています。
紅葉したカエデとイチョウの黄葉、そして常緑樹の緑が相まって、秋の正暦寺はまさに〝錦の里〟。

彩りを添えるナンテンの赤い実も目に鮮やかです。
深呼吸すると、秋の澄んだ空気が心までも洗ってくれるような気がします。

参道の近くには「日本清酒発祥之地」と刻まれた石碑があります(写真)。

14世紀中ごろ、荘園から納められる米と、境内を流れる菩提仙川の水を使って、ここで大量のお酒を造っていたそうです。
その酒造技術が受け継がれ、〝現代の清酒製法の源流〟といわれているのです。

現在、毎年1月に境内で酒母の仕込みを行い、それを県内の蔵元が持ち帰って清酒を醸造しています。

境内でも販売され、試飲コーナーも設けられているので、私もいくつか味見をしました。
そして、ほんのり甘口でまろやかなお酒を1本買いました。
升にモミジの一葉を浮かべて「紅葉酒」を頂くのも、オツでしょうね。

自然豊かな山あいの里で紅葉狩りを楽しみ、日本酒のルーツも学んだ秋の一日でした。

いきいき通信