近畿大会開幕 接戦制す

天理高ラグビー部
「近畿高校ラグビーフットボール大会」が11日、開幕。天理高校ラグビー部は同日、大阪朝鮮高校との初戦を19‐17で辛くも勝利した(写真)。
昨年冬に〝花園〟出場をかけて臨んだ県大会決勝戦。ライバルの御所実業高校を相手に、前半は主導権を握って大きくリードしたものの、後半残り15分から御所実業高の勢いに押されて、無念の逆転負けを喫した。
「滅多に味わうことのない負け方だった。この敗戦を力に変えられるように、新チームでは残り時間15分からの試合内容にもこだわっていきたい」と松隈孝照監督(45歳)は話す。
「ひたむきにこえていく」をスローガンに掲げてスタートした新チーム。ノーサイドの笛が鳴るまで全力で戦い抜くことを意識して、猛練習を続けてきた。
また昨年に引き続き、体づくりにも力を入れている。上半身や下半身など強化目的に合わせてグループを作り、練習後の自主トレーニングに励んでいる。
注目選手は、スピードを生かした突破力が持ち味の山村勝悟選手(2年)や、巧みなステップとフィジカルの強さが特長の津野来真選手(同)。この2選手と、スクラムが強い金山忠次選手(同)の3人は、昨年夏に行われた「KOBELCOCUP2017 第13回全国高校合同大会」のU‐17近畿ブロック合同チームに選出されている。
高校ラグビー界の中でも、強豪校がそろう近畿大会。初戦の大阪朝鮮高との対戦では、天理高が前半17分に右中間のラックから左へパスをつなぎ、最後は山村選手が相手ディフェンスをかわして先制トライ。しかし前半終了間際、天理高の反則から相手チームがペナルティゴールを決め、7‐3で試合を折り返す。
後半、両チームともゴールライン近くでの攻防が続くなか、7分に相手にトライを許して逆転。その後、天理高がモールで押し込んで14‐10と再逆転に成功した。
ところが、残り6分。相手にボールをつながれてトライを喫し、14‐17に。シーソーゲームのなか、最後まで諦めない天理高が果敢にアタックを続け、28分、中央ラックから細かくパスをつないで、最後は豊田祐樹選手(1年)がインゴール左隅にトライ。これが決勝点となり、19‐17で天理高が勝利した。
照井悠一郎キャプテン(2年)は「なかなか自分たちのラグビーができず、苦しかったが、スクラムが安定するなどの良い点もあった。初戦の緊張からかミスも目立ったので、しっかりと修正して、次は天理らしいプレーを心がけたい」と話した。
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2回戦は19日。天理高は、大阪市の鶴見緑地球技場で科学技術高校(兵庫)と対戦する。
天理時報2018年3月18日号掲載