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JOCジュニア大会 初優勝
-教校学園高レスリング部OB 田中真男選手-

 天理教校学園高校レスリング部OBの田中真男選手(日本体育大学2年・湯浅分教会ようぼく)は、4月14日から横浜市文化体育館で開催された「JOC杯ジュニアオリンピックカップ全日本ジュニア選手権」ジュニアの部(17歳~20歳対象)男子グレコローマンスタイル82キロ級に出場し、初優勝を果たした。

 中学まで柔道をしていた田中選手。教校学園高では、二人の兄がレスリング部に所属していたことから、自身も後に続いた。

 柔道の経験を生かした接近戦での投げ技を得意とし、2年時から同選手権カデットの部(15歳~17歳対象)グレコローマンスタイル76キロ級に出場。3年時のインターハイでは、ベスト8の成績を残した。

 その後、海外遠征などを経験する中で、日体大から声がかかり、五輪メダリストが多く輩出しているレスリングの名門へ進学した。田中選手は「練習はとてもハードだが、トップレベルの選手たちに囲まれ、さまざまな知識や技術を体で覚えられる」と話す。

 大学では、上半身の攻防のみで戦うグレコローマンスタイルを専門にしている。「反り投げ」などの大技の修得に励むとともに、昨年からは階級を一つ上げ、「食べることも練習」と、毎日の食事管理と筋力トレーニングを意識し、体を大きくすることに努めている。

 JOCジュニア大会への出場は3回目。初優勝を目指してマットに上がると、初戦を難なく突破した。続いて、昨年同カデットの部85キロ級で優勝した古川裕貴選手(九州共立大学1年)と対戦。「自分のタイミングで攻められた」と振り返る田中選手は、開始直後に「反り投げ」、1分15秒に「首投げ」を決め、8‐0でテクニカルフォール勝ちを収めた。
 この後、準決勝も3‐1で勝利し、決勝へ駒を進めた。

 決勝では、前半終了まで1ポイントも奪えず、0‐3と苦戦。勝負の後半、田中選手が果敢に攻め続けると、相手選手にパシビティー(指導)が与えられる。その後、自身に有利な寝技の状態から試合を再開すると、ポイントを獲得。さらに技を成功させてリードを奪うと、最後は「反り投げ」を決めて12‐3。テクニカルフォール勝ちで初優勝を手にした。

 同大会で優勝したことで、今秋に行われる「世界ジュニア選手権」への出場権を獲得した。
 田中選手は「レスリング人生の中で初めて優勝することができて、とてもうれしい。初めて臨む国際大会でも、自分のレスリングをしっかり意識し、自信をもって戦いたい」と抱負を述べた。

 このほか、同大会に出場した天理勢では、教校学園高の吉岡亮太選手(2年)がカデットの部フリースタイル45キロ級で準優勝。大石希選手(3年)が同グレコローマンスタイル110キロ級で3位入賞。天理大学レスリング部の濱本大徳選手(3年)が、ジュニアの部フリースタイル92キロ級で3位入賞した。

天理時報2018年4月29日号掲載