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日本室内飛込競技で2冠-東京の金戸 凜さん-

高難度の技を成功
「最優秀選手賞」も

『高みをめざす幸せ』(道友社刊)の著者、金戸幸さん(旧姓・元渕=49歳・名高分教会教人)の次女・凜さん(中学3年)は、6月15日から東京辰巳国際水泳場で開かれた「日本室内選手権飛込競技大会 翼ジャパンダイビングカップ」に出場。
女子3メートル飛板飛込で連覇を果たすとともに、同高飛込での初優勝に輝き、2冠を達成。さらに、大会の最優秀選手賞にも選ばれた。

 東京の金戸 凜さん

父・恵太さん(50歳・同ようぼく)と幸さんは、ソウル・バルセロナ・アトランタ五輪の飛込競技に3大会連続出場。
恵太さんの両親も元飛込五輪選手という〝オリンピアン一家〟で育つ凜さん。
姉の華さん(大学2年)、兄の快さん(高校3年)と共に飛込競技に打ち込み、それぞれ国内外の大会で好成績を残し、初の〝3世代五輪出場〟への期待が高まっている。
昨年2月、凜さんは「国際大会派遣選手選考会」に初出場すると、3メートル飛板飛込で史上最年少の日本一に輝く。
その後、中米プエルトリコで行われた「FINAダイビンググランプリ」では、3メートル飛板飛込で銅メダル。
一方、予選を1位通過した高飛込は準決勝敗退に終わった。
10メートルの高さから飛び込む「高飛込」は、体にかかる負荷が大きい。
そのためコーチを務める恵太さんは、昨年末から凜さんの筋力トレーニングの時間を増やすなど、けがの予防と身体能力の強化に努めている。
また、恵太さんが現役時代に飛んだ技「5237D(後ろ宙返り1回半、3回半ひねり)」にも挑戦させている。
これは現在、女子選手では誰も飛んでいない高難度の技だという。
恵太さんは「凜はイメージ能力が高く、回転やひねりを加えても水面の位置を見失わない。世界で戦うための技になる」と話す。
昨年10月、オーストラリアで行われた100日を超える強化合宿に参加。現地の大会で「5237D」を初めて成功させた。

世界と戦うためのスタートラインに

迎えた今大会。初日、3メートル飛板飛込の予選を1位通過すると、決勝でも安定した技を見せ、4本目の「305C(前逆宙返り2回半抱え型)」で67・2の高得点を獲得。2位に約30点差をつけ、連覇を果たした。
二日目、高飛込でも予選を1位通過。
決勝では、今大会に向けて練習してきた「207C(後ろ宙返り3回半抱え型)」と「407C(後ろ踏み切り前宙返り3回半抱え型)」で見事な入水を決め、70点台の高得点をマーク。
最後に飛んだ「5237D」も成功させ、計339・7点を獲得。2位に約60点の大差をつけて初優勝に輝くと、大会の最優秀選手にも選ばれた。
凜さんは「練習してきた技をしっかり飛ぶことができた。合宿などを経て、自分自身の成長を実感している。優勝して、周りの選手から『良かったね』と声をかけてもらってうれしかった」と、はにかんだ。


7月には、イタリアとスペインで行われる「FINAダイビンググランプリ」、ウクライナで開かれる「世界ジュニア飛込選手権」に出場する凜さん。
恵太さんは「今大会で優勝したことで、高飛込でも世界と戦うスタートラインに立てたと思う。
来年に控える『世界水泳選手権』の代表を勝ち取れるよう、さらなる技の精度向上に努めるとともに、試合経験を重ねさせたい」と話す。
凜さんは「世界ジュニアではメダル獲得が目標。もっと高い点数が出せるように、練習を続けていく」と意気込んでいる。

天理時報2018年7月1日号掲載