天・理・見・ど・こ・ろ・探・訪vol.20

奥山の清流でリフレッシュ-高見川-(東吉野村)
うだるような暑い日が続きます。今回は夏バテ気味の体を癒やそうと、美しい清流と深い山々に囲まれた東吉野へ足を延ばしました。
天理から車で約1時間。桜井、宇陀の両市を経て南へ。山の斜面にスギやヒノキが整然と植わっている景色が見えてきました。
この地方で育つ吉野杉と吉野檜は、高級木材として古くから珍重されています。植林によって500年前に始まった林業が、伝統産業として今も連綿と受け継がれているのです。
東吉野村は、明治維新の先駆けとなった「天誅組」の終焉の地で、志士たちの足跡が村中に残されています。また、ニホンオオカミ絶滅の地でもあり、明治38年にここで捕獲された最後の1頭の頭骨と毛皮は、ロンドン自然史博物館で大切に保管されているそうです。
村を流れる高見川は、吉野川の支流の一つ。アユやアマゴが釣れるほか、夏には川遊びをする人たちで賑わいます。私もさっそく川辺に下りて靴を脱ぎ、足をつけてみました。冷たい水がスーッと体を冷やしてくれて、とても気持ちいい! 深呼吸をすると、マイナスイオンが体中に満ちてきます。
お昼は、上流にある食堂で、アユの塩焼きを頂きました。新鮮な天然物なので、はらわたの苦味がたまりません。
清らかなせせらぎと滴る緑が、真夏の暑さをしばし忘れさせ、身も心もリフレッシュできた一日でした。
- 標高1249mの高見山から流れる水は、冷たくて透き通っています
- 東吉野村が建立したニホンオオカミの等身大ブロンズ像
- とれたてのアユはここでしか味わえない美味しさ