東西対抗戦の優秀選手に
天理大剣道部 橋本耕平主将
天理大学剣道部の橋本耕平主将(4年)は先ごろ、東京・日本武道館で行われた「全日本学生剣道東西対抗試合」に出場。
4人抜きで最多勝利を挙げ、優秀選手に選出された。
同対抗試合は、各地の剣道連盟が東軍・西軍に分かれ、それぞれ20人の代表選手による勝ち抜き戦を行うもの。天理大が所属する関西剣道連盟からは8選手が西軍にエントリー。橋本主将は2年連続で代表に選ばれた。
幼稚園から空手道に親しんでいた橋本主将は、中学3年時に「近畿中学校空手道選手権大会」男子組手の部で3位入賞したことも。
「ほかの武道にも興味があった」ことから、中学校では剣道部に入部し、空手道と両立。高校からは「剣道の奥深さに引かれた」と、竹刀一本に絞って鍛錬してきた。
高校3年時には「国民体育大会」に大阪府代表として出場し、ベスト16入り。天理大進学後も各種大会に出場し、昨年の「関西学生剣道選手権大会」では3位入賞を果たした。
軽米克尊監督(32歳)は「日々の稽古を疎かにせず、熱心に取り組む姿勢はチームメートの見本となっている。真っすぐな構えで姿勢を崩さない〝正統派〟の剣道が魅力」と評する。
橋本主将の武器は、瞬発力を生かした「メン」だ。「間合いの取り方など、空手道の経験が生きている」と話す。
東西対抗試合では、東軍が二人分をリードするなか、橋本主将が12番目に出場。一人目を「メン」で倒すと、続いて「全国中学校体育大会」や「全国高校総合体育大会」で優勝経験のある中根悠也選手(流通経済大学4年)と対戦した。
〝格上〟の相手を前に、「ツキ」の一撃を狙う橋本主将。開始2分30秒、一瞬の隙を見逃さず「ツキ」で一本を奪い、勝利した。
その後も3人目、4人目と退け、5人目で引き分けとなったものの、今大会最多の4人抜きを達成。10年ぶりとなる西軍の勝利に大きく貢献し、優秀選手に選ばれた。
橋本主将は「西軍の勝利に貢献できて素直にうれしい。実力者を相手に十分に戦える自信がつき、良い刺激になった。9月末に行われる学生最後の大会に向けて、チーム一丸となって研鑽を積んでいきたい」と意気込んでいる。
天理時報2018年7月29日号掲載