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27年ぶり インターハイ団体戦優勝 -天理高柔道部男子-

強豪・国士舘高を相手に代表戦制し悲願の頂点

天理高校柔道部男子は、8日から津市のサオリーナで開催された「全国高校総合体育大会(インターハイ)」の団体・個人の部に出場した。団体戦では、トーナメントを順当に勝ち上がり、決勝で強豪・国士舘高校(東京)と対戦。代表戦にまでもつれ込んだ接戦を制し、27年ぶり14回目となる悲願の団体戦〝日本一〟を手にした。

これまでインターハイで13度の優勝経験を持つ天理高柔道部男子。
しかし、1991年を最後に、優勝から長く遠ざかっていた。

今年のチームは、昨年のインターハイ100キロ超級を制した中野寛太主将(3年)を中心に、昨年秋に始動した。
12月、次年度の前哨戦として注目される「若潮杯争奪武道大会」で、国士舘高を破り、32年ぶりの優勝を果たした。

ところが、春の「全国高校柔道選手権大会」では、決勝で国士舘高と再戦し、敗北。
その後、7月に開かれた「金鷲旗高校柔道大会」でも、決勝で国士舘高に敗れて準優勝となった。

直近の大会で宿敵・国士舘高に連敗したことを踏まえ、練習ではスタミナ面や精神面を重視。
試合終了まで粘り強く戦うことを意識するとともに、選手一人ひとりが自分の実力を出しきれるよう、インターハイに向けて厳しい稽古を重ねてきた。

エース対決を制す

迎えたインターハイ団体戦の当日。

2回戦から出場した天理高は、柳ヶ浦高校(大分)との初戦を3‐1で勝利。続く大成高校(愛知)との3回戦、鹿児島情報高校との準々決勝を突破すると、準決勝では昨年の王者・桐蔭学園高校(神奈川)と対戦した。
この試合から、先鋒には池田凱翔選手(2年)に代わって山中瞭選手(3年)が出場。山中選手が「内股」で「一本」を奪い、チームを勢いづけると、次鋒の植岡虎太郎選手(同)が後に続いた。

最後は、今大会では副将として戦う中野主将が勝利し、3‐2。決勝進出を決めた。
今年度、3度目の対戦となる国士舘高には、ソウル五輪金メダリストの故・斉藤仁さんの次男で、身長190センチ体重155キロの日本人離れした体格と技のキレを誇る斉藤立選手(2年)がいる。

試合は、先鋒が互いに攻め合うも、決定的なポイントを奪うことができず、引き分け。
続いて、次鋒の植岡選手が開始31秒、鮮やかな「背負投」で「一本」。天理高が先手を奪う。
しかし、続く井上直弥選手(2年)が敗れ、1‐1のイーブンに。

ここで中野主将が畳へ。2回戦から全試合一本勝ちを続ける天理高のエースは、この試合も「足車」で一本勝ち。再び天理高がリードする。
大将戦では、水上世嵐選手(3年)が斉藤選手と対戦した。

大会前から斉藤選手との対戦を想定してきた水上選手。
長期戦に持ち込み、スタミナで相手を上回る戦いをイメージし、練習を積んできた。

齋藤涼監督(30歳)は、「動き続けろ」と指示を出し、水上選手を畳へ送り出す。
70キロの体重差にもひるまず戦った水上選手は、「指導」3で反則負けを喫したものの、2分36秒を要す奮闘を見せた。
試合は2‐2となり、代表戦での決着にもつれ込む。天理高は中野主将が、国士舘高は斉藤選手が代表として畳へ上がった。

斉藤選手を相手に今年度は0勝2敗と負け越している中野主将。
しかし「金鷲旗では負けはしたものの、互角といえる戦いをしていた。彼しかいないと思った」と、齋藤監督は全幅の信頼を寄せる。
「頼むぞ」とひと声かけると、「監督はもちろん、OBの皆さんの期待を感じた」という中野主将が引き締まった表情を向けた。

大一番で中野主将は序盤から果敢に攻め続け、開始27秒、「支釣込足」で「技有り」を奪う。
ところが、その後は繰り出す技の数が減り、2度の「指導」が与えられる。
それでも、相手の攻撃をかわし、最後までリードを保つと「優勢勝ち」。団体戦では、27年ぶり14回目となる頂点を極めた。

優勝決定の瞬間、小さくガッツポーズして喜びを表現した中野主将。
「先輩、後輩みんなの声援に力をもらい、最後まで戦い抜くことができた。全国大会での団体戦準優勝が続く中で、インターハイ団体戦で優勝できて本当に良かった」と興奮気味に話した。

齋藤監督は「選手全員が力を合わせて手にした優勝だと思う。天理柔道に関わっているすべての人の悲願を達成することができ、新しい歴史をつくってくれた選手たちに、心から感謝している」と語った。

-個人戦で3選手3位

また、個人の部では、60キロ級の古志侑樹選手(2年)、66キロ級の邊川湧大選手(3年)、100キロ級の植岡選手が、それぞれ3位入賞を果たした。

天理時報2018年8月26日号掲載





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