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天理勢 アジア大会で活躍!ー2年後の東京五輪へ弾みー

4年に一度のアジア最大のスポーツの祭典「アジア大会2018ジャカルタ」が8月18日からインドネシアで行われた。日本代表は、さまざまな種目で活躍し、大会史上2番目の多さとなる75個の金メダルを獲得。2年後の東京オリンピックに向けて、大きな弾みをつけた。大会では、天理大学や天理高校のOB・OGをはじめ教内関係者が多数出場。ホッケーや柔道、水泳などの種目で好成績を収めた。その活躍を一挙紹介する.

初のアベック優勝に貢献-天理大ホッケー部OB・OGほか-

男女ともに初の金メダル獲得、アベック優勝を飾ったホッケー日本代表。

今大会では、男子代表チーム「サムライジャパン」に天理大ホッケー部男子の霧下義貴選手(2年)を含む天理大OBら10選手が、女子代表チーム「さくらジャパン」に天理大OGや教内関係者6選手がメンバー入り。また、同部男子の穴井善博監督をはじめ4人がスタッフとしてチームに同行した。


世界ランキング16位の男子。1次リーグを2位で通過すると、準決勝では過去8度の優勝経験を誇る強豪・パキスタンと対戦し、1‐0の僅差で勝利。マレーシアとの決勝戦へ駒を進めた。

決勝の第1クオーターで3失点を喫した日本は、その後も点差を縮められず、残り時間10分で2‐5と大差をつけられる。
それでも諦めずに攻撃を仕掛け、天理大OBの福田健太郎選手の得点を含む3点を連続して追加し、同点に追いつく。

ところが、残り1分。ペナルティコーナー(PC)からの攻撃で勝ち越しを許し、5‐6に。
絶体絶命のピンチを迎えるなか、サムライジャパンは残りわずか13秒でPCを獲得。PCから天理大OBの落合大将選手がリバウンドを押し込み、土壇場で6‐6の同点に持ち込んだ。

勝負の行方は、シュートアウト戦へ。日本代表のゴールキーパーは、天理大OBの吉川貴史選手。アジア制覇が懸かる大舞台で、吉川選手が好セーブを連発し3‐1で勝利。大会初優勝を決めた。

ディフェンダーとして全7試合に出場した霧下選手は、PCのシューターを務め、1次リーグのスリランカ戦では1得点を挙げるなどの活躍を見せた。
霧下選手は「大きな国際舞台に立ち、チームの勝利に貢献できたことを誇りに思う。選手全員が『優勝する』という強い気持ちのもと、一丸となって戦ったことが優勝という結果につながった。東京オリンピックに向けて、しっかりと成長できるように努力していきたい」と話している。

コーチとして同行した穴井・天理大ホッケー部男子監督は「東京オリンピックを2年後に控えるなか、日本代表チームの自信につながる結果が出たと思う。選手の半数が天理で育った選手たちであり、天理ホッケーが世界に通用することを証明してくれた。その姿を、とてもうれしく思う」と話した。


一方、世界ランキング14位の女子は、1次リーグを全勝で突破し、準決勝で韓国に2‐0で勝利。決勝では世界ランキング9位の強豪・インドを2‐1で破って初優勝。日本代表がアベック優勝を果たした。

ホッケー日本代表の天理大・天理高のOB・OG、教内関係者は以下の通り。

男子
○霧下選手、三谷元騎選手(天理大OB)、善棚大剛選手(同)、星卓選手(同)、落合選手、吉川選手、山田翔太選手(同)、田中海渡選手(同)、福田選手、田中健太選手(天理高OB)、山堀貴彦・男子チームリーダー(天理大OB)、穴井コーチ

女子
○永井友里選手(誠央分教会別席運び中)、永井葉月選手(同)、小野真由美選手(天理大OG)、大田昭子選手(同)、及川栞選手(同)、景山恵選手(同)、中村真理・女子チームリーダー(同)、シアン・ジョンパトリック・コーチ兼通訳(天理大OB)


寄せつけない強さ発揮-天理大柔道部OB 大野将平選手-

天理大柔道部OBで天理大学大学院生の大野将平選手(26歳・大原大教会ようぼく・旭化成所属)は男子73キロ級に出場。

今年2月にドイツで開催された「グランドスラムデュッセルドルフ」に続き、リオデジャネイロ五輪以来2度目の国際大会優勝を果たした。

大野選手は、初戦を開始48秒の「腕挫十字固」で一本勝ち。その後も、相手を寄せつけない強さでトーナメントを勝ち上がる。
決勝では、昨年の「世界柔道選手権大会」3位の安昌林選手(韓国)と対戦。互いに決め手を欠き、延長戦へもつれ込むなか、大野選手が「内股」を仕掛けて「技有り」。アジア大会初優勝に輝いた。


なお、天理大OBの丸山城志郎選手(25歳・ミキハウス所属)が男子66キロ級に出場。決勝で惜しくも敗れ、準優勝となった。


女子70キロ級12年ぶりV-天理高柔道部OG 新添左季選手-

天理高柔道部OG新添左季選手(山梨学院大学4年・土佐分教会ようぼく)は女子70キロ級に初出場し、初優勝した。また、男女混合団体戦のメンバーとしても出場し、日本の優勝に貢献した。

天理高を卒業後、山梨学院大へ進学。一昨年の「全日本ジュニア体重別選手権大会」の優勝を皮切りに、「講道館杯」では2年連続で優勝するなど、女子70キロ級の〝期待のホープ〟として注目されている。

個人戦の初戦、準決勝を「一本」で勝ち上がった新添選手。決勝では、前回大会優勝の金省然選手(韓国)と対戦した。
延長にもつれ込む熱戦を繰り広げるなか、疲れを見せた相手選手の隙を見逃さず、得意の「内股」で一本勝ち。同階級では日本勢12年ぶりとなる優勝を手にした。

さらに、新添選手は男女混合団体戦にも出場。2回戦で一本勝ちを収め、日本の団体戦優勝に貢献した。


「自分の泳ぎ」で銅メダル-天理高水泳部OB 砂間敬太選手-

天理高水泳部OBの砂間敬太選手(23歳)は、水泳男子200メートル背泳ぎに出場。大会初出場で銅メダルを獲得した。

今年4月、アジア大会の代表選考会を兼ねた「日本選手権水泳競技大会」に出場し、男子200メートル背泳ぎで準優勝。初の日本代表入りを決めた。
「泳ぐ際のテンポを上げること」をテーマに掲げている砂間選手。入水後、すぐに水をつかむキャッチポジションへ移行することで、序盤のテンポの上がりづらさを解消し、タイムを縮められるよう練習を繰り返してきた。

迎えた今大会。砂間選手は予選を5位で通過し、決勝へ進出した。
「少し調子が悪かったけれど、その分、決勝では気負いもなく、落ち着いて自分の泳ぎができた」と振り返る砂間選手。前半から大きなストロークでスピードを上げると、ロンドン五輪銀メダリストの入江陵介選手に続く、1分55秒54で3位入賞。大会初出場で銅メダルを獲得した。

砂間選手は「東京五輪につながるアジアの舞台で、しっかりと結果を残すことができた。それでも、国内のライバルとなる入江選手には、まだ及ばなかった。2年後に向けて、さらに実力をつけていきたい」と語った。

天理時報2018年9月23日号掲載