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第18回:その怒りの目的は何ですか?

山﨑洋実HAPPY MOMMY プロデューサー&コーチ


こんにちは。ひろっしゅコーチこと山﨑洋実です。

日々の暮らしの中で腹が立ったりイラッとしたり、怒りの感情を抱くことは誰にでもあることです。以前にもこの連載で書きましたが、怒りは「第二次感情」と呼ばれ、その手前には必ず期待や不安、悲しみなどの本当の気持ち(第一次感情)が隠れています。

怒りの裏に隠れている本当の気持ちと「目的」

例えば、約束の時間を一時間も過ぎてから帰宅したわが子に対して「何時だと思ってるの!」と怒りを爆発させてしまう。こんなとき、その怒りの裏側にあるのは「事故に遭ったのではないか?」という心配です。あるいは「何度も時間を守るように言い聞かせたのだから今日は約束を守るはず」という期待かもしれません。いずれにしても、怒りの裏に隠れている自分の本当の気持ちに気付いて、丁寧に感じることができるようになると、怒りのパワーに振り回されて疲弊することも少なくなるはずです。

そしてもう一つ、怒りには「目的」があるということも知ってほしいと思います。相手に対して自分の怒りの感情をあらわにするとき、そこには何らかの目的があります。例えば、自分の思うように相手を動かしたい、自分の立場や権利を守りたい、自分の言い分が正しいと思い知らせたい、などという目的があるとき、人は怒りの感情を使ってそれを表現するのです。

息子が小学生だったころ、PTAの役員を一緒にしていたAさんという方がいました。Aさんはとても仕事のできる女性で、たくさんの仕事を一人でどんどん終わらせていきます。私はAさんと一緒の係でしたが、私に回ってくる仕事はほとんどありませんでした。私はPTA役員を嫌々やっていたわけではなく、できる限り積極的に関わりたいと思っていました。仕事をしながらなので思うようにいかないこともありましたが、可能な限り会議にも出席しましたし、役員としての仕事もきちんと全うしたいと思っていたのです。しかしAさんがほとんどの仕事をしてしまうので、私の出番はないも同然でした。

何度か「Aさん、私もやるよ」「私にも何か仕事を回してね」と伝えてみるものの、なかなか状況は改善されません。会うたびに「洋実さん、あの件は私がやっておいたわ」「この件は、もう終わったよ」などと言われます。初めは気持ち良く「ありがとう」と言えていた私にも、だんだんとAさんに対するネガティブな感情が芽生えてきました。そしてとうとう“明日PTA役員を辞めます”と言おうと思ったのでした。

私もPTAの役員として存在感を示したい。そのためにはどうにかしてPTAの仕事を分担させたい。Aさんに私の気持ちを分かってほしい。それがこのときの私の怒りの目的でした(本当に辞めたいわけじゃない)。つまりは怒りという感情を使ってAさんを私の思い通りに動かしたかったのだと言えます。仕事柄、私は自分の中の怒りについてある程度は冷静に分析することができました。そして同時に、Aさんを自分の思い通りに動かすことはできないということも理解していました。でもそうでなければ、「何で分かってくれないの!」とAさんに対して怒りのボールを投げ付けていたかもしれませんね。

怒りと上手に付き合う

怒りの裏に隠れている本当の気持ちに気付く。そして怒りの「目的」を達成するためにはどうしたらいいのか、それを冷静に考える練習をしてみましょう。例えばこのとき私の怒りの目的は、PTA役員としてきちんと仕事をすることで存在感を示したい、というものでした。でも私は当時も、自分の講座「ママのイキイキ応援プログラム」で全国を飛び回っていたのです。自分の講座で大いに存在感を発揮し、輝き、感謝されているのだから、PTAに執着しなくてもいいのではないか。そう気付いた私は、それ以降、PTAの仕事については素直にAさんにお任せすることができたのです。

このように自分の本当の「目的」は何かを把握し、それを達成する方法を考えてみることは、怒りの感情をコントロールするのに効果的です。誰かに怒りをぶつけられたときも、「この人は私に何をさせたいのだろう? この人の怒りの目的は何だろう?」と考えてみると冷静に対応できるかもしれません。怒りの感情は決して悪いものではありませんが、上手に付き合っていきたいもの。怒りに振り回されない自分でありたいですね。

さんさい


【山﨑洋実(やまさきひろみ)】
HAPPY MOMMY プロデューサー&コーチ。「Fine-Coaching」主宰。結婚後にコーチングを体系的に学び、自身の妊娠出産を経て、「ママのイキイキ応援プログラム(通称:ママイキ)」をスタート。ママ向けコーチングの第一人者として「ひろっしゅコーチ」の愛称で親しまれ、全国の悩めるママたちにアドバイスを送っている。