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天理の両雄〝大一番〟制し日本一 -「全日本選抜柔道体重別選手権」 大野将平 選手・丸山城志郎 選手-

全日本選抜柔道 体重別選手権

「全日本選抜柔道体重別選手権大会」が6、7の両日、福岡市の福岡国際センターで行われた。8月末に東京都足立区で開催される「世界柔道選手権東京大会」の日本代表の最終選考を兼ねた今大会には、天理勢から4選手が出場。同大OBの大野将平選手(27歳・大原大教会ようぼく・旭化成所属)が、男子73キロ級で3年ぶり3度目の優勝を果たした。また、天理大学OBの丸山城志郎選手(25歳・ミキハウス所属)が同66キロ級に出場し、連覇を達成した。同日、両選手は世界選手権の代表入りを決めた。

王者の実力発揮
3度目の優勝 天理大OB 大野将平 選手

3年前のリオデジャネイロ五輪で頂点に立った大野選手。その後、天理大大学院で学業に専念。約1年にわたる休養を経て、昨年1月、競技に本格復帰した。
大野選手が出場する73キロ級は、日本男子柔道界の歴史の中でも、世界の舞台で結果を残した柔道家が名を連ねる〝激戦区〟だ。
昨年8月、インドネシアで行われた「アジア大会2018ジャカルタ」では、ほかの選手を寄せつけない強さを発揮して優勝。続く「グランドスラム(GS)大阪」「GSデュッセルドルフ」などの国際大会でも連続優勝し、同階級での王者の存在感を示してきた。
迎えた今大会。1回戦では、投げ技を警戒する相手選手との激しい組み手争いが続くなか、延長戦の末、相手に三つの「指導」が与えられて勝利。続く準決勝では、中学時代の先輩であり、リオデジャネイロ五輪男子66キロ級銅メダリストの海老沼匡選手(パーク24所属)と相まみえた。

試合序盤から両選手が激しく技を掛け合う展開に。互いに決め手を欠き、延長戦に突入すると、9分13秒、大野選手が海老沼選手の「背負投」を返して「技あり」。決勝進出を決める。
決勝では、一昨年の世界選手権覇者である橋本壮市選手(パーク24所属)と対戦。試合開始直後から激しい攻防を繰り広げ、互いに二つずつ「指導」が与えられるなか、膠着状態に。終盤、橋本選手の足技をかわした大野選手が、一瞬の隙を突いて体勢の崩れた相手を倒して「技あり」。9分30秒にわたる頂上決戦を制した。

大野選手は「自分の得意な柔道をさせてもらえない我慢の時間がほとんどだったが、それでも勝ちきることができたのは大きな収穫」と振り返った。そして「73キロ級は自分の階級だというプライドがある。簡単に道を譲るわけにはいかない」と胸を張った。

ライバルに粘勝 世界選手権へ
天理大OB 丸山城志郎 選手

13分を超える激闘となった決勝戦。「意地と意地のぶつかり合いだった」と丸山選手。最後は、得意技の「巴投」から崩す「浮技」で「技あり」を奪い、世界選手権連覇中のライバル、阿部一二三選手(日本体育大学4年)との〝大一番〟を制した。


丸山選手は、「GS大阪」の決勝で、阿部選手を相手に勝利。世界ランキング1位である阿部選手の、世界選手権代表内定に〝待った〟をかけた。
その後も「GSデュッセルドルフ」で優勝すると、好調をキープして国際大会3連勝。翌年に迫る東京オリンピックの代表争いを、大きくリードしていた阿部選手と肩を並べた。
今大会は、世界選手権はもとより、東京五輪の代表選出に向けた〝大一番〟。 大会前日の5日、丸山選手は兄・剛毅選手(27歳・パーク24所属)と〝兄弟稽古〟で最終調整。試合前には「自分らしい柔道で、しっかり勝ちきりたい」と意気込みを語った。
1回戦は、「袖釣込腰」で「一本勝ち」。続く準決勝では、「巴投」がきれいに決まって「一本」。会場から大きな歓声が上がる。
迎えた決勝は、互いに積極的に技を出し合うも、4分間で決着がつかず、延長戦に突入した。
一瞬の気の緩みも許されない緊迫した展開のなか、丸山選手に2回目の「指導」が与えられる。あと一つで「反則負け」になるところまで追い込まれたが、果敢に「内股」を仕掛け続けた。
「最後まで、投げて勝とうとしか考えていなかった」。主審から「待て」の声がかかるたびに、大きく肩で息をする両選手。
 死力を尽くした戦いは、13分を超える。同分23秒、丸山選手が「自然に出た」という「巴投」で相手の体勢を崩すと、「浮技」で「技あり」。〝直接対決〟に決着をつけた。

優勝インタビューで、丸山選手は「最後は気持ちの戦いだったが、気持ちの面でも相手を上回っているということを見せることができた」と、喜びを?みしめる。そして「最終目標である東京オリンピック優勝を目指して、さらに技に磨きをかけ、得意の内股で投げきれる柔道家になりたい」と語った。


なお、同大会の女子70キロ級には、天理高校OGの新添左季選手(22歳・自衛隊体育学校所属)が出場。決勝では延長戦の末、惜しくも敗れ、準優勝となった。このほか、男子66キロ級に出場した天理大OBの木戸清隆選手(23歳・天理大学クラブ所属)は1回戦で敗退した。

丸山選手(左)は、世界ランク1位の阿部選手(右)との〝大一番〟を制して連覇を果たした(同)

天理時報2019年4月14日号 掲載