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First Episode 自分に何ができるの?

伊賀生琉里分教会 利光誠治先生



 幼少の頃から親に連れられ、教会への日参を欠かさない女の子がいました。
 彼女は、「少年ひのきしん隊本部練成会」に参加したのを皮切りに、高校生になっても、「春の学生おぢばがえり」「学生生徒修養会 高校の部」「こどもおぢばがえり学生ひのきしん隊」「おせち学生ひのきしん隊」「まなびば」など、本部、教区、支部、教会の学生会行事に3年間、率先して参加してくれました。学生会行事完全制覇です(笑)。就職した現在も、教会のさまざまなご用の上に一生懸命に勤めてくれています。
 そんな彼女は今年の1月に成人式を迎え、きれいな振り袖を着て教会へ参拝に来てくれました。彼女と一緒に写真に納まる中、「まずは教会に」という彼女の気持ちを、心からうれしく思いました。

続けるということ


 ある時、彼女にこんな質問をしたことがあります。「いつも学生会の行事に参加してくれてありがとう。でも、いろいろと忙しいのに、なぜそこまで欠かさず参加できるの?」と。
 その質問に彼女は、「小さい頃から教会に参拝して、行事に参加することを続けてきて、それをやめてしまうと、何か悪いことが起こりそうで不安になる」と、返答したのです。
 「楽しいから、仲間がいるから」といった返事が来ると思っていた私は少し驚き、その言葉の響きから「何か教えを勘違いしているのでは」とも思いました。しかし、よく考えると、彼女の心の中に毎日、「親神様のご守護」がしっかりと根付いているからこその言葉なのだと気付きました。

親神様のお言葉に

 おさしづに、「続いてあってこそ、道と言う。続かん事は道とは言わん」(明治39・5・21)とあります。
 確かに「楽しいから、仲間がいるから」といった気持ちも彼女にはあるはずです。その中に、幼少の頃から教会に参拝し、各行事に参加し続けたことで、全てが親神様のご守護の上に成り立っていると心に治まっているのだと思います。だからこそ、自分のことよりも神様のご用を優先する心が備わっているのだと感じました。
 何事もこつこつと続けることは大切です。続いてこそ、幸せになる結構な道を親神様に付けていただき、導いていただけるのだと、現在の彼女の姿を見て、私自身が勉強させていただきました。

変わらないということ

 私自身のこれまでの人生を振り返ると、さまざまな節目に「こういう心で通ろう、実行しよう」と決めても長続きせず、すぐに妥協してしまうことが多々ありました。原因として、世の中の風潮に流されたり、人のすることに責任をなすり付けたり、自分の意志が弱いが故に、結局すぐに心が変わるからです。
 信仰に身を置く中で、私は毎日、自分の心の弱さを戒めるために「変わらんは一つの誠」という親神様のお言葉を大切にしています。
 一度決めた、定めた心を変えず通ることは大変難しいですが、途中で折れることなく、変わらず守り通し実行することは、親神様がお望みくださる誠の心だと教えていただきます。しかし、自分勝手な変わらない心を貫くのではなくて、世の中の人々が陽気ぐらしに近づくために、自分がどのような変わらない心で通るのかが大切だと思います。
 教祖は「やさしい心になりなされや。人を救けなされや。癖、を取りなされや。」(『稿本天理教教祖伝逸話篇』一二三 人がめどか)と、お教えくださいました。
 お互いに持ち場、立場は違うと思いますが、自分の癖、性分を取り、人をたすける優しい心になってもらいたいと思います。そして、親神様にご安心いただける身の行いを見つけて、その心がいつまでも変わることなく、継続できるように勤めさせていただきましょう。
(つづく)

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